桜辞典その5
思川(オモイガワ)
Prunus × subhirtella ‘Omoigawa’
花は中輪、半八重咲きで淡紅色。開花期は4月上中旬。
栃木県小山市の修道院にあった桜の実生から生まれた桜で市内を流れる思川に因んでこの 名がつけられました。花着きがよく全体が花で覆われる美しい桜です。
高砂(タカサゴ) Prunus×
sieboldii ‘Caespitosa’
花は大輪、八重咲きで淡紅色。開花期は4月上中旬。
丁字桜と八重咲きの里桜類の雑種と推定される小型の桜で、別名南殿、武者桜、また他の八重桜に比べ開花期が早いので早生都と呼ばれることもあります。
紅豊(ベニユタカ)
Prunus lannesiana ‘Beni-yutaka’
花は大輪、八重咲きで淡紅色。開花期は4月上中旬。
北海道・松前町で浅利政俊が八重桜を交配し、1961年に作出した桜です。染井吉野にやや遅れて咲く美しい八重桜です。
八重紅大島(ヤエベニオオシマ) Prunus
lannesiana var. speciosa ‘Yaebeni-ohshima’
花は大輪、八重咲きで淡紅色。開花期は4月上中旬。
八重咲きで美しい大島桜系の桜で、染井吉野とほぼ同時期に開花し潮風にも強い桜です。
八重紅枝垂(ヤエベニシダレ) Prunus
pendula ‘Pleno-rosea’
花は小輪、八重咲きで淡紅色。開花期は4月中旬。
花色が濃く八重咲きの美しい枝垂れ桜で、明治時代に元仙台市長、遠藤庸治が京都の平安神宮に献上したこともあるといわれています。
雨情枝垂(ウジョウシダレ) Prunus
pendula ‘Ujou-shidare’
花は中輪、八重咲きで淡紅色。開花期は4月中旬。
詩人の野口雨情が居住した、栃木県宇都宮市の邸内にある桜で、雨情を記念して名付けられました。八重紅枝垂より大きな花を咲かせますが、余り大木にはなりません。
市原虎の尾(イチハラトラノオ) Prunus
jamasakura ‘Ichihara’
花は中輪、八重咲きで白色。開花期は4月中旬。
京都市左京区の市原にあった桜で長く伸びた枝に花が密生し、虎の尾の様にみえることから大谷光瑞が名付けたものといわれています。
一葉(イチヨウ)
Prunus lannesiana ‘Hisakura’
花は大輪、八重咲きで淡紅色。開花期は4月中旬。
花の中心から葉化した雌しべが1本でることからこの名がつけられた、強健で美しい八重桜です。